ラビットの意義は海外競馬GIレースで見られる

観客とレース

海外で開催されるGIレースは、日本競馬で実施されているGIレースの常識が通用しません。

例えば、ヨーロッパでは同じ馬主が所有する競走馬は、同一の馬券として販売されることがあります。このため、1頭強力なライバル馬が存在し、脚質が逃げや先行など前目で追走するタイプであれば、ライバル馬を潰すために同一馬主が複数の馬を出走させ、そのうちの1頭がそれなりのペースで逃げ、レースを引っ張るよう指示することも良く有ります。このような役割を果たす馬はラビットと呼ばれ、海外の競馬でも時に物議を醸しています。

ラビットの名前の由来は、ドッグレースの先導役として犬に追わせる役割を、うさぎが行うためです。

イギリスで開催されるプリンスオブウェールズステークスでは、ラビットを出走させた陣営がラビット馬の出遅れにより、予定していた展開と真逆の展開になったことで、ルール改正に関する意見が沸き起こったこともありました。しかし、平均ペース以上となれば、出走馬のほとんどが最大限の能力を発揮することにも繋がります。海外のGIレースを購入する際には、ラビットの役割を果たす馬が出走するかどうかにも注目し、出走する場合には同じ馬主、もしくは同じ厩舎の本気度を認識する必要があります。